綿糸の種類について
皆さんは普段来ている衣服の「糸の種類」について気にされたことはありますか?
綿や、麻、羊毛、合成繊維などがぱっと思いつくでしょうか。実は、糸の種類というのはしっかり、そして複雑に分類されています。
糸の種類は衣類の強度や質感にも影響を与える要素なのです。
①「カード糸」「コーマ糸」「セミコーマ糸」の3種類。
Tシャツ類に使われる綿糸には大きく分けて「カード糸」「コーマ糸」「セミコーマ糸」の3種類があります。
不純物や短い繊維を取り除く工程の程度によりグレード分けされ、品質や価格に大きく影響します。
カード糸
カード工程(不純物を約5%取り除く工程)を行った綿花を使用した、一般的に使用される最も基本的な糸。
シャリ感や涼感のあるラフな味わいが楽しめます。
セミコーマ糸
カード工程後に、コーマ通し(コーミング)で約10%の不良部分を取り除いた綿花を使用。
カード糸よりも柔らかく、コーマ糸の光沢、耐久性もある仕上がりです。
コーマ糸
丹念なコーマ通しで約20%の不良部分を取り除き、良質な部分だけで仕上げた糸。
光沢があり、毛羽立ちが少ない、肌触りの良い高品質な製品に仕上がります。
②糸の太さを表す「番手」
糸の太さによっても強度や質感が異なってきます。
単位は「番手」といって糸の太さを表します。数値が大きくなるほど糸が細く軽くなります。
糸の一定の重さに対して、どれくらいの長さがあるのかを計算式で算出した糸の太さの目安となります。
また、糸番手のあとの「s(シングル)」は1本の糸「単糸」を表します。
いかがでしたか?
衣服のタグを見ても、糸の種類までは記載がありません。
その一方で糸は基本的で重要な構成要素の一つです。その奥深さに理解を深めて頂ければ嬉しいです。
ー参照元:ユナイテッドアスレ